中国語を学びたいと思ったとき、最近は教室に通うだけでなく、オンライン講座やオンラインレッスンを選ぶ人も増えています。
特に社会人の場合、仕事のあとに通学するのが難しかったり、決まった曜日・時間に教室へ通うのが負担になったりすることがあります。その点、オンライン学習は、自宅や移動先から受講しやすく、忙しい人でも始めやすい方法です。
ただし、中国語のオンライン学習サービスは、どれを選んでも同じというわけではありません。
発音をしっかり見てもらえるもの、会話練習に向いているもの、HSKや中国語検定の対策に強いもの、アプリのように自習中心で進めるものなど、サービスによって特徴が違います。
私自身も大学時代に中国語を学び、北京での留学を経験しました。現地で生活してみて感じたのは、中国語は「読める」「単語を知っている」だけでは、実際の会話で思うように使えない場面があるということです。
特に、発音・声調・聞き取りは、最初のうちに丁寧に向き合っておくと、その後の学習が進めやすくなります。
この記事では、これから中国語をオンラインで学びたい社会人・初心者向けに、オンライン学習サービスを選ぶときに見るべきポイントを整理します。
中国語オンライン学習を選ぶ前に目的を決める
まず大切なのは、「何のために中国語を学ぶのか」を決めることです。
目的があいまいなままサービスを選ぶと、料金や知名度だけで判断してしまい、自分に合わない学習方法を選んでしまうことがあります。
たとえば、中国語を学ぶ目的には次のようなものがあります。
・中国出張や駐在に備えたい
・中国語圏の取引先と簡単なやり取りをしたい
・旅行や留学前に最低限の会話を身につけたい
・HSKや中国語検定に合格したい
・発音を基礎から直したい
・中国語のドラマや動画を理解したい
・将来のキャリアのために語学力を増やしたい
目的によって、選ぶべきサービスは変わります。
たとえば、仕事で使いたい人なら、自己紹介、あいさつ、会議前後のやり取り、食事や移動の場面で使う表現を学べるサービスが向いています。
HSKや中国語検定を目指す人なら、試験範囲に沿って単語・文法・リスニング・読解を学べる講座が合いやすいです。
会話力を伸ばしたい人なら、講師と話す時間が多いオンラインレッスンを選んだほうがよいでしょう。
最初に目的を決めるだけで、サービス選びの失敗はかなり減らせます。
発音と声調を見てもらえるか
中国語オンライン学習を選ぶうえで、特に重要なのが発音と声調です。
中国語には、日本語にはない音や声調があります。声調とは、音の高さや上がり下がりのことで、同じ音のように見えても声調が違うと意味が変わることがあります。
中国語は漢字を使うため、日本人にとって文章の意味を推測しやすい面があります。その一方で、発音は日本語と大きく異なるため、文字だけで学ぶと会話や聞き取りでつまずきやすくなります。
オンライン学習サービスを選ぶときは、以下を確認するとよいです。
・発音チェックがあるか
・声調の指導があるか
・講師が発音をその場で直してくれるか
・音声教材が用意されているか
・自分の発音を録音・確認できるか
・初心者向けにピンインから学べるか
特に初心者の場合、「なんとなく発音している」状態のまま進めると、あとで修正するのが大変になることがあります。
最初のうちは、文法や単語をたくさん覚えるよりも、ピンイン・四声・基本的な発音に時間を使う価値があります。
会話練習の時間があるか
中国語を実際に使えるようになりたいなら、会話練習の時間があるかも重要です。
入門書やアプリで単語・文法を覚えても、実際に話す機会が少ないと、とっさに言葉が出てこないことがあります。
たとえば、頭では「この文法を使えばいい」とわかっていても、会話の中ではすぐに組み立てられない。相手の言っていることは少しわかっても、自分の返答が出てこない。こうしたことは、語学学習ではよくあります。
オンラインサービスを見るときは、次の点を確認しましょう。
・講師と1対1で話せるか
・グループレッスンかマンツーマンか
・発話する時間が十分にあるか
・初心者でも話しやすい内容か
・仕事・旅行・日常会話など場面別に練習できるか
・間違えた表現を直してもらえるか
会話練習が目的なら、動画を見るだけの講座よりも、講師と話せる形式のほうが向いています。
一方で、文法や検定対策を体系的に学びたい場合は、動画講座やカリキュラム型の講座のほうが進めやすいこともあります。
自分が「知識を増やしたい」のか、「話す練習をしたい」のかを分けて考えると選びやすくなります。
HSK・中国語検定対策に対応しているか
中国語学習の目標として、HSKや中国語検定を考えている人もいると思います。
検定を目指す場合は、オンライン学習サービスが試験対策に対応しているかを確認しましょう。
見るべきポイントは以下です。
・HSKの級別対策があるか
・中国語検定の対策があるか
・単語・文法・読解・リスニングを体系的に学べるか
・過去問や模擬問題に取り組めるか
・学習スケジュールを立てやすいか
・自分のレベルに合った級から始められるか
検定対策では、なんとなく勉強するよりも、出題範囲に沿って進めることが大切です。
特に社会人の場合、限られた時間で勉強することになるため、試験対策に強いサービスを選ぶと学習範囲を絞りやすくなります。
ただし、検定対策だけに偏りすぎると、実際の会話では言葉が出にくいこともあります。
HSKや中国語検定を目指す場合でも、音声を聞く、声に出す、短い会話を練習するなど、実用に近い学習も組み合わせるのがおすすめです。
講師のタイプを確認する
オンライン中国語学習では、講師のタイプも大切です。
サービスによって、ネイティブ講師が中心の場合もあれば、日本語が話せる講師、日本人講師、バイリンガル講師がいる場合もあります。
どの講師がよいかは、学習者のレベルや目的によって変わります。
初心者の場合は、日本語で質問できる講師がいると安心です。特に発音や文法の説明を受けるとき、最初からすべて中国語だけだと理解が追いつかないことがあります。
一方で、会話量を増やしたい人や中級以上の人は、中国語で話す時間を多く取れるネイティブ講師のレッスンが合う場合もあります。
確認したいポイントは次のとおりです。
・ネイティブ講師か
・日本語で説明できる講師がいるか
・初心者対応に慣れているか
・ビジネス中国語に対応しているか
・検定対策に詳しい講師がいるか
・講師を選べるか
・講師の変更ができるか
特に初めて中国語を学ぶ人は、「わからないことを質問しやすいか」を重視するとよいです。
発音も文法も、最初のうちはつまずくのが普通です。質問しやすい環境かどうかは、学習の続けやすさに大きく関わります。
料金と受講頻度のバランスを見る
オンライン学習サービスを選ぶとき、料金は当然気になるポイントです。
ただし、月額料金の安さだけで選ぶのはおすすめしません。
大切なのは、料金と受講頻度、サポート内容のバランスです。
たとえば、月額料金が安くても、実際に話せる時間が少なかったり、発音チェックがなかったりすると、目的によっては物足りなく感じることがあります。
逆に、料金が高めでも、マンツーマンで発音を見てもらえたり、学習計画を相談できたりするなら、短期間で基礎を固めたい人には合うかもしれません。
確認したいポイントは以下です。
・月額料金はいくらか
・1回あたりのレッスン時間はどれくらいか
・週に何回受講できるか
・マンツーマンかグループか
・教材費が別途かかるか
・入会金や初期費用があるか
・無料体験があるか
・途中解約や休会ができるか
特に社会人の場合、最初から高額なプランに申し込むより、無料体験や短期プランで相性を確認するほうが安心です。
「続けられる料金か」「続けられる頻度か」を基準に選びましょう。
予約のしやすさ・続けやすさを見る
オンライン学習は、続けやすさも重要です。
どれだけ内容が良いサービスでも、予約が取りにくかったり、受講時間が生活リズムに合わなかったりすると続きません。
社会人の場合、仕事の予定が急に変わることもあります。残業や出張、家庭の予定などで、毎週同じ時間に受講するのが難しい人もいるでしょう。
そのため、次のような点を確認しておくと安心です。
・早朝や夜に受講できるか
・土日も受講できるか
・レッスンの予約・変更がしやすいか
・キャンセルルールが厳しすぎないか
・スマホやタブレットでも受講できるか
・学習履歴を確認できるか
・自習教材が用意されているか
オンライン学習は、始めるハードルが低い一方で、自分で学習を続ける意識も必要です。
予約しやすい、復習しやすい、すきま時間に使いやすい。こうした細かい使いやすさが、継続につながります。
初心者が避けたい選び方
中国語オンライン学習を選ぶとき、初心者が避けたい選び方もあります。
たとえば、次のような選び方です。
・料金の安さだけで選ぶ
・有名だからという理由だけで選ぶ
・自分の目的を決めずに選ぶ
・発音指導があるか確認しない
・会話練習の有無を見ない
・検定対策と会話練習を混同する
・無料体験を使わずにいきなり長期契約する
中国語は、最初の学び方によってその後の続けやすさが変わります。
特に発音や声調は、早めに確認しておくと後が楽です。
また、目的に合わないサービスを選んでしまうと、学習内容にズレを感じて続かなくなることがあります。
「何を学べるか」だけでなく、「自分の目的に合っているか」「続けられるか」を見ることが大切です。
無料体験で確認したいこと
多くのオンライン学習サービスでは、無料体験や体験レッスンが用意されています。
申し込む前に体験できる場合は、できるだけ活用しましょう。
無料体験では、次の点を確認するとよいです。
・講師の説明はわかりやすいか
・発音をきちんと見てくれるか
・初心者でも質問しやすいか
・レッスンのテンポが合うか
・教材が見やすいか
・予約や受講画面が使いやすいか
・自分の目的に合った提案をしてくれるか
・料金や契約条件の説明がわかりやすいか
体験レッスンでは、上手に話せる必要はありません。
むしろ、「初心者がつまずくポイントを丁寧に見てくれるか」を確認する場だと考えるとよいです。
自分が安心して続けられそうか。質問しやすいか。学習のイメージが持てるか。
このあたりを見ておくと、申し込み後のミスマッチを減らせます。
目的別に見る選び方
最後に、目的別にどのようなサービスが向いているかを整理します。
中国語を初めて学ぶ人
初心者は、ピンイン・四声・基本発音から学べるサービスがおすすめです。
最初から会話だけに入るよりも、発音や基礎文法を丁寧に学べるものを選ぶと、後の学習が進めやすくなります。
中国出張・駐在に備えたい人
仕事で中国語を使う可能性がある人は、日常会話だけでなく、ビジネス場面の表現にも触れられるサービスが合いやすいです。
自己紹介、あいさつ、会議前後のやり取り、食事や移動の場面など、実際に使うシーンを想定して学べるかを確認しましょう。
HSKや中国語検定を受けたい人
検定を目指す人は、級別対策や試験範囲に沿ったカリキュラムがあるかを見ましょう。
単語・文法・リスニング・読解をバランスよく進められるサービスが向いています。
会話力を伸ばしたい人
会話力を伸ばしたい人は、講師と話す時間がしっかりあるかを確認しましょう。
マンツーマンレッスンや会話練習の多いサービスは、実際に口を動かす機会を増やしやすいです。
まずは低コストで試したい人
費用を抑えたい人は、アプリや動画教材、低価格のオンライン講座から始める方法もあります。
ただし、発音チェックや会話練習が不足しやすいため、必要に応じてレッスン型のサービスと組み合わせるとよいでしょう。
まとめ
中国語オンライン学習を選ぶときは、料金や知名度だけでなく、自分の目的に合っているかを確認することが大切です。
特に初心者は、発音・ピンイン・声調をしっかり学べるかを見ておきましょう。中国語は漢字で意味を推測しやすい一方、音や声調でつまずきやすい言語です。
会話力を伸ばしたい人は、講師と話す時間があるか。
検定を目指す人は、HSKや中国語検定対策に対応しているか。
仕事や駐在に備える人は、実際の場面で使える表現を学べるか。
このように、自分の目的から逆算して選ぶと、失敗しにくくなります。
最初から完璧なサービスを選ぼうとしすぎる必要はありません。
まずは無料体験や短期プランを活用し、自分に合う学び方を確認してみるのがおすすめです。

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